
行政書士試験は難しすぎるらしい。



何が難しいのわからない。どうしたらいいの?



難しいなら最初からやるべきじゃないかな……?
行政書士試験に受験することを考えたら、誰もが思う悩みです。
難しすぎると思うことには、必ず原因があります。
原因が見えれば、対策が立てられます。
対策立ててられれば勉強が進められます。
見えてくるものは……将来への希望です。
この記事では、3つのトピックを取り上げています。
- 誰も伝えない」行政書士試験が難しい3つの理由
- ワンランク上の初心者向け勉強法
- 私が行政書士試験の勉強をして変わったこと
実際に全くの初心者だった自分が、3年間の行政書士試験の勉強から得た実体験です。
初心者だからこそ感じてきた、行政書士試験の本当に難しいポイントと、ワンランク上の初心者向けの勉強法をお伝えします。
勉強法が分かれば、あとは講座や独学でも勉強の第一歩を踏み出すだけ!
「誰も伝えない」行政書士試験が難しい3つの理由
あいまいな文章を読み解かなければなければならない
普通の試験では、わかりやすく正誤を判断できる問題が出題されます。
しかし行政書士の試験では、長くてあいまいな文章を読みとなければなりません。
「結局何が言いたいんだよ!」と思わず突っ込みを言いたくなります。
例題として、憲法でよく出る問題を取り上げます。
外国人の人権保障について、行政書士試験を勉強する人なら聞いたことがある事件です。
裁判所は、この事件について以下のような判断をしています。
「政治活動の自由についても、わが国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動等外国人の地位にかんがみこれを認めることが相当でないと解されるものを除き、外国人にも保障が及ぶ」
マクリーン事件(最大判昭和53年10月4日)
この文章を読むと、「外国人の政治活動の自由は保障されている。でも制限はある」
……なんとなくそう読めますよね。
では、問題です。以下の文章は裁判所の判断と一致する文章と言えるでしょうか。
「いわゆる定住外国人に、我が国の政治的意思決定に影響を及ぼすような政治活動の自由は保障されていない。」
裁判所の判断では、「外国人にも保障が及ぶ」となっている……
問題では、「政治活動の自由は保障されない」となっている……
ある程度制限されているとしても……「保障されない」って言いすぎじゃないかな……
答えは、「一致する」と言えます。
裁判所の判断は、「外国人に我が国の政治的意思決定に影響を及ぼす政治活動の自由は保障されない」と読めるからです。
「全然判断が違うのに、なんで読めるの?」
違和感を感じる人はいませんか?
はい、読めるのです。
行政書士試験の問題の中には、裁判所の判断のポイントを正確に理解して、それを問題文に当てはめて解くことが求められます。
しかし、基礎となる知識(裁判所の判決文)あいまいで長たらしく、初心者にとって難しすぎると感じるのです。
出題パターンが多すぎて覚えきれない
行政書士試験は、問題の出題パターンが多すぎて、あいまいな知識のままだと判断を迷ってしまいます。
例題として、民法を取り上げます。
初心者が民法を勉強してつまづくポイントに、「不動産の対抗要件」があります。
不動産の対抗要件とは、簡単に言うと、土地や建物のような不動産は登記がないと第三者に対抗(自分の所有権を主張)できません。
登記があることを「対抗要件を備える」と言います。
そして、実際の試験問題では出題パターンが多すぎて初心者を悩ませます。
図であらわすと、実際に試験に出題されるパターンにはこのようなものがあります。
①売買契約の解除パターン


②遺贈パターン


③相続パターン


実際の試験問題では、3倍以上のパターンの中から出題されます。
当事者やシチュエーションを微妙に変えて、問題文も長めになります。
パターンが多すぎるため、1つ1つを整理できずに初心者は勉強につまづいてしまうのです。
原則だけでなく例外も覚えなければならない
法律の条文は、よく原則と例外で構成されています。
試験問題では原則はもちろん例外も覚えなければなりません。
しかも、条文読んでもどこまでが原則で、どこまでが例外なのかを理解するのも難しいのです。
例題として行政法を取り上げます。
第十四条 行政庁は、不利益処分をする場合には、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならない。ただし、当該理由を示さないで処分をすべき差し迫った必要がある場合は、この限りでない。
行政手続法より
2 行政庁は、前項ただし書の場合においては、当該名あて人の所在が判明しなくなったときその他処分後において理由を示すことが困難な事情があるときを除き、処分後相当の期間内に、同項の理由を示さなければならない。
どこまでが原則で、どこまでが例外……?
読むのも疲れますよね……
条文をわかりやすくいうと。



『不利益処分をするときは、原則は同時に理由を示す必要があるよ。でも差し迫った理由があるなら、例外として相当の期間内に示せば良いよ。」
『でも、相手の居場所がわからない時やどうしても困難な事情あるなら例外の例外として理由を示さなくていいよ。『
となります。
この条文ではでは、2つ以上の文章を組み合わせて原則と例外覚えなければなりません。
行政法の範囲だけでも条文の数が多いいです。
その結果、初心者に『覚えきれない!無理」と感じさせてしまいます。
ワンランク上の初心者に向けた勉強法
3つの難しいポイントは、実際に私が行政書士試験の勉強で挫折したポイントです。
ここからは、そんな私が立てた対策をお伝えします。
①過去問を分析して勉強範囲を絞る。
行政書士試験の過去問をよく調べると、よく出る問題とそうでない問題があります。
行政書士試験では、よく出る問題を正解できるにする合格に近づきます。
あまり出ない問題、誰も解けない問題を解答できても、合格できるとは限りません。
なら、よく出る問題が何なのかわかればいいですよね?
そこで、過去10年分の民法について、よく出る問題を調べてみました。


分析してみると、不法行為の分野は毎年よく出る問題と言えます。
親族・家族法は範囲が広いわりに決まった問題が出題されません。
よく出る問題が分かると、練習問題と解くときも「これは出題されやすい問題だな」と意識できます。
すると、知識の定着にも役立ち、印象に残りやすくなるのです。
こちらの記事でも過去問について、勉強法やメリットを伝えています。


②パターンをまとめる
民法や行政法では、多くの問題パターンがあります。
つまり、パターンさえ覚えれば、問題が解けるということです。



いやいや、その問題パターンが多すぎて悩むんじゃないか!!



そうです。
だから、パターンを覚えやすくするための工夫が必要になります。
民法では、「消滅時効の起算点」がよく出る問題の1つです。
出題パターンも多くて迷いますが、表にまとめると覚えやすくなります。


行政法では、「行政不服審査法の審査請求期間」がよく出る問題です。
審査請求期間を比較する表を作成すると覚えやすくなります。


③最初はざっくりやる。
パターンをまとめるのは、最初にやってはいけません。
最初は、①で分析した範囲をざっくりと学ぶことから始めてください。
独学ならテキストを読むこと、予備校の講座を一通り受講することです。
最初からパターンをまとめようとすると、料理の素人がいきなり煮物や肉じゃが作ろうとするように、大失敗します。
ざっくり学ぶときは、ざっくり学ぶこと。
理解できないなら理解しようとしないこと。
「こんな条文や判例があるんだ」と知るだけで十分です。
慣れてきたら判例の判決文を読み、条文を読んでみましょう。
そして、練習問題を解いてみてよく出る問題のパターンがわかってから、②のパターンをまとめるようにしてください。
④商法・会社法を後回しにする
行政法、民法、憲法の勉強は行うべきですが、商法・会社法の勉強は一番最後にするべきです。
なぜなら行政書士試験において商法・会社法は勉強の効率が悪いからです。
商法・会社法は毎年5問、20点分出題されます。
しかし、条文の多さや問題の範囲が広く、勉強するには効率が悪いのです。
合格には5問中2問正解すれば良いと言われていますが、その勉強時間を民法・行政法・憲法に回したほうが合格には近づきます。
どうしても商法・会社法分野を捨てきれない方は、伊藤塾の「4時間で商法8点を獲得する講義」を受けることをおススメします。
行政書士試験の勉強をして変わったこと
実際に行政書士試験の勉強を始めるのは、抵抗があります。



難しすぎて心が折れてしまうんじゃないのか……



試験を受けることに何のメリットがあるんだ……
私もそうです。心折れそうになることは何度もありました。
それでも、行政書士試験の勉強を続けられました。
なぜなら、実際の仕事で行政書士試験の勉強の成果を生かせるからです。
法律を読めるようになる
得意先と商売をするとき、必ず行うのは契約です。
そして、契約のルールは民法です。
民法が分かると、契約で自分たちに有利なルールを作り、不利にならないように交渉が出来ます。
責任の所在を明確にしておくことでトラブルを避けることができます。
債務不履行の賠償責任を明確にすることで、契約に拘束される相手が自分の責任を果たそうとします。
行政との手続では、事業の許可に必要な要件を法律、施行令、規則から読み説くことが出来るようになります。
行政機関とのやり取りもスムーズになり、確実に事業の許可を取得できるようになれます。
勉強が難しすぎて心が折れそうになっても、
実際に仕事で生かせるようになると、「もう少し頑張ってみようかな」と思えますよ。
将来の働き方を選べるようになる
私は、中国語と英語が得意で、将来は在留資格や入国管理の働く中心にしたいと考えています。
行政書士試験に合格して、事務所で外国人を相手に在留資格や入国管理の流れを説明する自分をイメージします。
働きたいときに働き、休みたいときに休む生活。
そして、自分の得意なことを生かして稼ぐ生活。
自分の理想の働き方をイメージできるようなることが勉強を続けるモチベーションになります。
行政書士が取り扱える書類の種類は1万通りあります。
別の見方をすると、行政書士は働き方を選べるということです。
行政書士の取扱業務の範囲だけ、理想の数もあります。
地方で建設業許認可を専門にする行政書士もいれば、産業廃棄物業の許可を専門分野にする人もいます。
企業ではなく個人を相手に遺言書の作成、後見人業務を専門にする人もいます。
つまり、これまでのキャリアを生かして理想の働き方が実現できるのです。
まとめ
この記事では、以下のトピックを紹介しました。
- 「誰も伝えない」行政書士試験が難しい3つの理由
- ワンランク上の初心者に向けた勉強法
- 私が行政書士試験の勉強をして変わったこと
難しいことにチャレンジすることで得られるものは普通の人には得られないものです。
チャレンジのための独学での勉強法や、おすすめの講座も別の記事で紹介していますので、そちらもどうぞ!







